2010/01/15

カレイドスコープの世界



年末テレビを見ていたら佐賀県、有田の町おこしと有田焼の生き残りをかけた
短いドキュメンタリーをやっていた。
名字が同じなのでそれとなーくみていたのだけど、だんだん引き込まれてみていた。

佐賀ダンボール商会という会社の社長(?)が病院に入院したときに
台湾製の万華鏡を1つ持っていて、入院されていた寝たきりのおばあさんに見せたら、
「ワア綺麗!こんなきれいなものを見た事がない、毎日見せて」と言われ、
こんな「感動と生きる力を与えてくれる万華鏡が有田焼でできたらいいな」
と思われたのがきっかけで始まった有田の万華鏡つくり。
それと同時に低迷していた有田の町をなんとか元気にしたいという想いもあり、
異業種の各分野のプロを10人集め世界初の磁器性「有田焼万華鏡」の開発を決意。
苦戦して、難題をいくつもクリアし出来上がった万華鏡。
今では国内外で万華鏡も売れ、有田焼もよみがえったそう。
と言う内容。

万華鏡のおかげで技術も伝統も存続できる。
すごく、興味深い番組だった。

その3日後、誕生日プレゼントをOさんから頂いた。
あけてみると〜、え〜!あれじゃないですか!!!
Oさんは私がテレビで見た事なんて知るはずもなく、偶然のびっくり、嬉しいサプライズ。
手のひらにすっぽり収まるサイズのボディは藍色。金のメリーゴーランドの絵が施してある。
帰って思わずトリコロールのリボンをつけた。

そして、この万華鏡、子どもの頃に夜市で買ってもらったちりめんの生地が
はってあるビーズみたいな物が入っている物ではなく
筒をのぞくと、その場の風景が底のガラス玉から映り込んで幾何学模様が作り出される。
その模様は、本当にきれいで筒の中で見た柄と同じ包装紙や壁紙や生地があったら素敵だなーと思う。
でも、この小さな筒の中でみた色と柄の世界は他人と共有できない。
1ミリでも動いたら違う柄の世界になってしまうし、2度と同じ柄も見れない。
そう思うと、なんか寂しい気もする。
この筒の中には全てのムードが入っている気がする。

art deco ,50s ,クリムト、モロッコ、シノワズリ、ジャパネスク、ロンドン、パリ、ポップ、サイケデリック、ドリスヴァンノッテン
インド、アフリカ、リバティプリント、砂漠、教会、イタリアのタイル、80’s、のなどなど、書き出せばきりがない。ジャンルも山ほど。
凄すぎる。
 
この小さな筒に引き込まれそう。